CVP分析とは?(中級)

  以前の記事では、CVPの概念のみをお伝えしました。今回は、損益分岐点(Break-Even-Point)や経営レバレッジ係数(Degree of Operating Leverage)について、ご説明したいと思います。

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損益分岐点とは?-損失と利益を分ける点

 損益分岐点(Break-Even-Point)とは、その名の通り、損失と利益を分ける点、すなわち、貢献利益(CM)-固定費(FC)=営業利益(OP)が0となる点のことです。

∴売上高<損益分岐点売上であれば、営業利益が赤字となり、反対に売上高>損益分岐点売上高であれば、営業利益が黒字となります。

 なお、固定比率が高ければ高いほど、損益分岐点売上高が高くなります。

①損益分岐点売上の公式は、

 S−(α*S+FC)=0 -① となります。

(S=売上高、α=変動費率、FC=固定費)

 左辺は、営業利益を求める公式であり、そちらの値が0となるときの売上高を求めればよいということになります。

なお、変動費率は、売上高に占める変動費の割合なので、変動費/売上高で求めることができます。

①の左辺は、下記のように整理できます。

    S−(α*S+FC)

=  S−Sα−FC

=  S(1-α)−FC

∴ 慣れてくると、 S(1−α)−FC=0 -①’で求めるとはやいです。

こちらのツールを使用させて頂いております。

例. 

売上高(S) 250,000、変動費率(α) 0.4 固定費(FC) 45,000

①’に代入し、 

S(1-0.4)-45,000=0 

  0.6S=45,000

         S=75,000

 上図をシュラッター図と呼びます。こちらの書き方は複数あり、メガホンのような形式で書くこともあります。変動費は、0.4の傾きとなっており、TC=0.4S+45,000の1次方程式となっています。 (TC=総費用)

売上高と、この総費用の差額が、営業利益となります。

 例では、売上高が、75,000の時、営業利益が0となるため、こちらが損益分岐点売上高となります。

なお、②損益分岐点販売量の公式は、

 @S*Q−(@VC*Q+FC)=0 -②

(Qは、販売量、@は、1個あたり、VCは変動費(金額))

②を整理すると、

 @SQ−@QVC−FC=0

 Q(@S−VC)−FC=0

 Q(@S−VC)=FC

Q=FC/(@S−VC) -②’

 なお、①で求めた売上高を、1個あたり売上高(@S)で除しても算出できます。私は、覚えるのを可能な限り減らすため、試験ではいつもこちらで解いていました。

安全余裕率と損益分岐点比率

 安全余裕率(margin of safety)とは、売上高の減少というリスクに対する企業の安全度の指標を示し、損益分岐点比率の補数です。

 損益分岐点比率の公式は、

 損益分岐点売上高/売上高(S) (%) -③

上の例でいうと、

 75,000/250,000 =0.3 = 30%

安全余裕率の公式は、

 1-損益分岐点比率(③) -④

で、代入すると、1-0.3 =0.7 = 70% となります。

ちなみに、売上高-損益分岐点売上高=安全余裕度といい、

この安全余裕度を売上高で除しても同じ結果が得られます

 こちらも、試験では損益分岐点比率は、CVP分析が出れば絶対算出するので、私は、④の式でもとめていました。 

経営レバレッジ係数

 経営レバレッジ係数(Degree of Operation Leverage)は、固定費の利用度を測定する尺度であり、高いほど、ハイリスク・ハイリターンとなります。(後述する式の通り、経営レバレッジ係数は、係数なので、固定費がおおきくなればなるほど、売上高の増減率に対する営業利益の増減率が大きくなります。)

 経営レバレッジ係数の公式は、

 貢献利益(CM)/営業利益(OP)

であり、安全余裕率の逆数(1/安全余裕率)となっています。

 なお、なぜレバレッジ係数と呼ぶかというと、経営レバレッジ効果(固定費の利用の度合いにより、売上高の増減による営業利益に与える影響)を示すからです。

売上高の増減率*経営レバレッジ係数 = 営業利益の増減率

まとめ

 以上をまとめて図式化すると下図のようになります。

今回はここまでの説明とさせて頂ければと思います。次回は、上級編ですので、セールスミックスにおけるCVP分析や、固定費の変動費化などの説明をさせて頂きます。

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