PEファンド(Private Equity Fund)とは?

 PEファンドとは、主に、非上場株式に投資し、その企業の成長や再生の支援を行うことにより、株式価値を高め、売却することにより利益を得る投資ファンドをいいます。

 PEファンドには、大きく分けて

  1. ベンチャーキャピタル(VC)
  2. バイアウト・ファンド(※)
  3. 企業再生ファンド(※)

 の3つがあります。

 ※2.3は、上場企業の株式に投資する場合もあります。

 日本でも、2000年以降に、メディアを賑わせるようになったことから、ファンドの知名度が一気に広がりました。ここでは、簡潔にそれぞれの特徴を見ていきたいと思います。

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ベンチャー・キャピタル(VC)とは?

 VCは、アーリー・ステージの未上場企業へ投資(出資)し、IPO(株式公開)に伴い、市場で売却することによってキャピタルゲインを得ることを目的とするファンドです。

 自己資金を投資するのみならず、VCが投資事業組合(ファンド)を設立し、資金を集めた上で、ファンド・マネージャーとして投資するケースがほとんどです。

 なお、通常は、起業家に過半以上の議決権を残したり、後述のように、投資先が複数となるケースが多いという事情から、優先株などを発行したマイノリティ出資かつ経営に参画しないハンズ・オフ型(純投資目的)の投資となります。

 投資先が複数となる理由としては、IPOが盛んであると言われている昨今でも、年間IPO件数は、80から90社程度となっており、応募に対して、半分程度と狭き門となっていることが挙げられます。結果として、大量に投資を行い、その中から上場を果たしたもので投資総額を上回る利益を得るという戦略を取るようになっています。ゆえに、ハンズ・オン形式を行うには人材不足となっており、契約書で様々な条件を付したりして、資金使途やExit方法について明確に定められています。

バイアウト・ファンドとは?

 ファンドとして最初にイメージするのはこのケースではないかと思います。

投資家から資金を集め、企業に投資を行うとともに、投資先企業の経営に参画し、企業価値を高めて売却するファンドです。

 投資先としては、経営のライフサイクルが、成熟期(Mature)にあたり、資金生成は行うことが可能で安定しているものの、今後の成長は大きく見込めない事業をもっている会社となり、抜本的な施策を必要としているケースが多いです。

 したがって、マイノリティ出資ではなく、議決権の過半数を取得するだけではなく、役員を派遣して経営に参画するハンズ・オン形式をとって、短期的な企業価値の向上を目指します。

企業再生ファンドとは?

 バイアウト・ファンドの中でも、特に経営の危機(Turn-Around)に陥っている企業向けに投資を行うファンドをいいます。

 経営に参画して、収益の上がっている部門や、含み益をもっている土地の売却等、大量のリストラクチャリングなど、短期間に利益を上げて撤退するという戦略も行うこともあります。そのため、ハゲタカ(屍を喰い荒らすイメージ)と呼ばれることもあります。

 以前には、ブルドックソース(非買収会社)という会社が、外資系ファンドのスティール・パートナーズ(以下「ST」と呼ぶ)の敵対的買収(TBO)の防衛手段として、新株予約権を無償で大量に発行し、かつ実質的にSTのみがその権利行使を行うことが不可能な旨の条件を付したため、その発行が著しくSTの利益を損ない、株主平等の原則(会社法109条)に反するものであるため、無効であると主張し、裁判となった有名な事件もあります。

 なお、結果としては、「最高裁は、会社の企業価値が毀損され、株主共同の利益は害される場合(いわゆるハゲタカの場合)には、その防止目的として特定の株主(ST)を差別的に取り扱ったとしても、衡平の理念に反し、相当性を書くものでない限り直ちに株主平等の原則には反しない」として、ブルドックソースの敵対的買収防衛は有効であり、買収の難を逃れることとなりました。

 一方で、敵対的買収の保護手段として、友好的なファンドに支援を求めることで、敵対的買収から逃れる、ホワイトナイト(White Knigiht)の役割を果たすことがあります。

 以上、簡単でしたが、PEファンドのご説明でした。詳しく知りたい方は、下記の会社法や、エクイティ・ファイナンスの本をご参照ください。

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